縮小する建設業界の中で、急成長を遂げ
右肩上がりの業績を達成し続ける、平成建設。
その代表取締役社長が、秋元久雄だ。
彼が平成元年に立ち上げた会社は
バブル崩壊後、振るわない業績に苦しむ
業界内で、なぜ、急成長することができたのか?
気鋭の住宅メーカー社長 秋元久雄の
プロフィールは!?
wikiもないので、徹底的に、調べてみました!
平成建設社長 秋元久雄 プロフィール
1948年に、静岡県伊豆市修善寺に
生まれる。
父親や祖父も、大工だった。
自衛隊に入隊歴あり、入隊後には
ウエイトリフティング選手として
オリンピック出場を目指して
異色の経歴の持ち主。
その後、自身も建設業界に飛び込み、
大手ゼネコン、建設会社など営業職に従事。
いずれも、トップセールスマンとなった。
そんな彼ならば、給料などの待遇は
十分に評価されるし、通常ならば
高待遇の会社に、骨を埋めるのでは
ないかと思うが、そもそも、なぜ
彼は独立したのだろうか?
平成建設は、社名のとおり
平成元年に、静岡県沼津市に
株式会社平成建設を創業。
これだけならば、業界に1社
増えただけの話である。
彼は、どうして、独立して
新会社を立ち上げたのだろうか?
今の建設業界は、職人を育てるという意識が
ほとんどなくなっているのよ。
一番の問題は、大工が減っていることなんだわ。
大工をやっている人のうち、一番多いのは50代で
次が60代前半と40代後半。
若い人で大工になりたいという人が激減している。
このままでは、日本から大工という職業がなくなるときがくるよね。
でもこうした事態は、業界が自ら招いたことなんだよ。
だって大工になっても、所詮ハウスメーカーや工務店の下請けでしょう。
しかも工業化や規格化が進められた結果、たいした技術がなくても
できる仕事ばかり。
これじゃ若い人が大工に魅力を
感じないのは当たり前だよね。
引用:http://systemincome.com/main/kakugen/tag/%E7%A7%8B%E5%85%83%E4%B9%85%E9%9B%84
会社を創業する前には、建設業界の知り合いの社長何人かに「職人を自前で育てる会社を作りたい」と
いう話をしたんだけど、みんなが反対したね。
経営効率を上げるためには、外注が不可欠であると
いうのが業界の常識だから。
「職人を社員として雇うと、仕事がないときでも
給料を払わなくてはいけないんだよ。
人件費はどうするんだよ」と言われた。
でも僕は外注にだって無駄が多いことを知っていた。
いろいろな業者が関われば関わるほど、打ち合わせや
調整に手間がかかるから工期が長くなる。
すると管理コストがかさんでいく。
けれども内製化すれば、打ち合わせや調整が
社内でできるから手間もかからないわけだよね。
それに資材の転用率を上げるなど、そのほかの部分で
効率化を図っていくこともできる。
だから僕はすべてを内製化しても
利益を確保することは十分に可能だと思っていた。
引用:http://systemincome.com/main/kakugen/tag/%E7%A7%8B%E5%85%83%E4%B9%85%E9%9B%84
営業マンとしてハウスメーカーや地元ゼネコンに勤めていた頃
僕はトップ営業マンだったから、仕事を
取ってくることはいくらでもできた。
でもそのうち「この仕事を取ってきたのはいいんだけど
図面を描く人や施工する人にとってはおもしろい仕事なのかな」
って思うようになったわけよ。
やっぱり挑戦しがいのある仕事のほうが
彼らもおもしろがって仕事に取り組んでくれるからね。
そして難度の高い仕事にチャレンジしているうちに
彼らの腕も上がっていく。
するとお客さんに対しても、質の高いものを
提供できるようになるよね。
つまり働く人も楽しいし
お客さんのためにもなる。
本来仕事はそうじゃないとね。
引用:http://systemincome.com/main/kakugen/tag/%E7%A7%8B%E5%85%83%E4%B9%85%E9%9B%84
建設業界を変え、働く人間たちにも
やりがいのある仕事に取り組んでもらいたい。
そう考え続ける、彼の主張が垣間見える。
業界に染まらない、古い業界を壊して
変化を起こす。
だからこその、平成建設の躍進かもしれない。
平成建設社長 秋元久雄が危惧する業界の問題とは?
今業界では、大工になる人が
減ってきている現状があり、人手不足が深刻化。
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特に、業界を引っ張る若年層の
大工のなり手がいない現状がある。
従来の元請から下請けへ流れる
業界内の受注方法では、結局
潤うのは、トップの企業ばかり。
当然、トップ企業は、効率的な仕事にするために
マニュアル化するようになる。
働く若者たちは、ロボットと化し
やりがいがなくなる、単一作業に従事することなる。
マニュアル化されているということは
経験をつめば、誰でもできる作業と
いうことにだ、よって、賃金も低くなる。
今現在、お金が流れている会社には
そんな事態が把握できないのであろう。
秋元久雄が、進めている内製化というビジネスモデルは
ある種、外注・アウトソーシングが常な業界に
投げかけた問題提起なのだ。
内製化を徹底することにより、自社で設計・施工を
一貫して管理、責任を持つ。
意識の高い仕事の中に、やりがいや
目的意識が生まれる。
やりがいのある仕事に、よい人材が
集まるものだと、お手本のような会社である。
平成建設が、右肩上がりの企業なのはなぜか!?
ただ、それだけでは、継続して
業績を伸ばし続けることは、難しい。
理念はあっても、よい人材を
集めることができなくてはならないからだ。
自分自身を、天邪鬼だと言い放つ
彼だが、内製化を取り入れた方法は
まさに、ドンピシャだった!
高学歴の若者を採用、彼の会社の
職人には、東大生もいるというから
まさに、驚きだ。
さもすれば、一部上場企業や
それこそ、国を動かす官僚になるなど
現場作業は、そのような仕事形態からは
かけ離れている。
さらに、昔から3Kと呼ばれ
キツイ・キタナイ・キケンと言われ
忌み嫌われてきた業界でもある。
理念を掲げ、自分で道を切り開いていく
社訓があるからこそ、彼らも集まる。
平成建設では、年に2回、社内で技能訓練があり
社員同士が腕を競い合うのだという。
仕事のマニュアル化はしない
社長 秋元久雄は、そう言っている。
技能訓練も、若者たちが
自分の創意工夫で、他者との腕を試せる
絶好の機会となる。
女性の現場採用にも、積極的だ。
先輩社員が、徹底的に技術指導するのだという。
さもすれば、大量受注の効率化で
利益を上げることは、儲けと言う意味では
理に適っている。
だが、それは、強者のご都合主義でもある。
自社ですべての工程を引き受ける。
そして、すべての責任を持つ。
業界の異端児が繰り広げる、内製化という
逆行した動きは、今後
スタンダードとなるのか?
私自身も、少なからず、関わっている
業界だけに、躍進する企業の
今後が、楽しみでもある。